本記事では、縦置きに対応した省スペースで設置性の高いTP-LinkのWi-Fi6ルーター、Archer AX23Vをレビューします。
最近は海外メーカーのWi-Fiルーターでも、日本メーカーのように縦置きで設置できる製品が増えてきました。以前レビューしたTP-Link Archer AX80もその一つです。
たいしょん棚やデスクに設置する場合は縦置きできたほうがスペースを取らなくていいんですよね。
今回紹介するArcher AX23Vは、当ブログで最も人気のあるArcher AX23の性能はそのままに、外部アンテナをなくすことでよりスタイリッシュなルーターに仕上がっています。縦置きできるArcherシリーズのWi-Fiルーターの中でも最小級のサイズで、例えば文庫本が収納できる本棚ならぴったり設置できます。
たいしょんそんなコストパフォーマンスが高いArcher AX23Vの特徴や魅力を徹底レビューしていきます。
- 快適WiFi 6：合計で最大1.8Gbps（1201Mbps：5GHz + 574Mbps：2.4GHz）の速度を提供し、ストリーミングやオンラインゲームもサクサク楽しめます。
- スッキリ省スペース：縦置きと壁掛けに対応しているので、環境に合わせて柔軟に設置できます。
- ラグを低減 ：遅延を最大で75%削減し、4K動画・オンラインゲーム・ビデオ通話等もスムーズに行えます。
- 遠くまで届く：ビームフォーミング技術が接続デバイスに向けてWiFi信号を集中的に送るので、より広範囲を安定してカバーできます。
- 省電力：TWT（Target Wake Time）機能が対応端末の電力やバッテリー消費を抑えてくれます。
- かんたん設定：「Tetherアプリ」を使用すれば、たった数分で初期設定が完了します。
- 従来規格にも対応：下位互換性があるので、WiFi 6に対応していないデバイスもこれまで通り接続可能です。
- EasyMesh互換：EasyMeshデバイスと組み合わせることで、お家全体をシームレスにカバーできます。
- 縦置き対応で文庫本サイズなので本棚に設置しやすい
- Wi-Fi6対応で高速な通信が可能
- 独自のメッシュ化技術、OneMesh™に対応
- 3年保証で長く使っても安心
- 実売5,000円台で買いやすい価格
- IPv6使用の場合、利用できる機能に制限がかかる。
ポチップ
この記事はTP-Link様より依頼を受けて作成しています。
※記事内容への指示は受けておらず、素直な使用感を書いています。
TP-Link Archer AX23Vの概要
まず、TP-Link Archer AX23Vの概要を紹介します。
価格
TP-Link Archer AX23Vの3月現在のAmazon参考価格は5,980円です。Amazon限定モデルのため、Amazonでしか購入できません。
ほぼ同等性能のArcher AX23が6,800円（2023年9月時点）なので、今から購入するなら1,000円近く安いArcher AX23Vがおすすめです。
ポチップ
スペック概要
Archer AX23Vのスペックは下記のとおりです。
| 規格 | Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a 5GHz IEEE 802.11ax/n/b/g 2.4GHz |
|---|---|
| Wi-Fi速度 | AX1800 5GHz：1201Mbps（802.11ax, HE80） 2.4GHz：574Mbps（802.11ax） |
| Wi-Fi範囲 | 4LDK ビームフォーミング クライアントに無線信号を集中させWi-Fi範囲を拡大します 高性能FEM 送信パワーを改善し信号範囲を強化します |
| Wi-Fi性能 | 高(High)デュアルバンド 最適なパフォーマンスを得るためにデバイスを異なる帯域へ割り当てます OFDMA 複数のWi-Fi 6対応クライアントと同時に通信します エアタイムフェアネス 帯域の過度な占有を制限することによりネットワーク効率を向上させます DFS 電波干渉の少ないDFS帯を利用できます 4ストリーム デバイスをより多くの帯域幅に接続させます |
TP-Link Archer AX23Vの開封・外観チェック
まずは開封しながら本体や付属品をチェックしていきます。
パッケージで推奨利用環境が分かるので、購入の際に決めやすいですね。ちなみにArcher AX23Vは3階建て、最大36台の機種を同時接続できます。
同梱品は下記のものが揃っています。
- ルーター本体
- スタンド
- LANケーブル（カテゴリー5E）
- 電源ケーブル
- 説明書
付属のスタンドを本体に引っ掛けるように取り付ければ、縦置きや壁掛けが可能です。
本体の外観
本体は丸みを帯びた流線型で、アンテナのないシンプルなデザインです。2本のアンテナが内蔵されていますが、外付けアンテナのように向きを変えなくても適切な方向に電波を飛ばすことができます。
背面は壁掛け対応の穴が空いています。
ルーター上部は、放熱用にスリットがあります。コンパクトで性能が良い分発熱もあるため、ルーターにとってエアフローの確保も重要です。
各ボタンとポート
ポートは下記のものが揃っています。
- ギガビットWANポート×1
- ギガビットLANポート×4
上位機種のArcher AX80のようにUSBポートや2.5GbpsのWANポートはありませんが、通常使用には特に問題ないでしょう。
ボタンはWPSボタンを兼用したResetボタンが背面に配置されています。
インジケーターランプ
インジケーターランプは、上から下記の役割があります。
- 電源ランプ
- 2.4GHz Wi-Fiランプ
- 5GHz Wi-Fiランプ
- インターネットランプ
- LANランプ
- WPSランプ
サイズと重量
Archer AX23Vのサイズは150x 130 x 40.3 mmです。Archerシリーズの中では最小クラスの大きさ。文庫本と同じぐらいのサイズで、本棚にも設置できます。
重量は実測値で約278g。この軽さなら、壁掛けでも重みで落ちる心配はなさそうです。
TP-Link Archer AX23Vの魅力
ここからは、Archer AX23Vの魅力を紹介していきます。
縦置きと壁掛け対応で高い設置性
Archer AX23VはArcherシリーズのWi-Fiルーターの中でも最小クラスなので、設置しやすいです。サイズの項目で文庫本と同じぐらいと表現しましたが、本棚のブックエンドとしても活用できるほど立てても安定しています。
40.3mmという薄さはデスクトップで使っても便利で、ちょっとしたスキマにも設置しておけるので設置スペースの限られるデスク上でも使いやすいです。
また、付属のスタンドを背面に取り付けることで、壁掛けにも対応しています。壁に穴を開けるのが嫌でも、例えば僕のようにパンチングボードに取り付ければ穴を開けることなく壁掛け可能です。
たいしょん設置性の高さならWi−Fiルーターでトップクラスです。
充実した高速化技術
Archer AX23Vは、快適な通信を実現するために複数の高速化技術を組み合わせています。
対応する高速化技術
- Wi-Fi6/OFDMA
- デュアルバンドハイゲインアンテナ×2とビームフォーミング技術
- IPv6 IPoE対応
1つ目のWi-Fi6は、これまでの規格にくらべて「高速・省エネ・高効率」の3点が優れています。
iPhoneやAndroidスマホなど、身近な機器も対応しています。
OFDMAは「Orthogonal Frequency Division Multiple Access」のことで、OFDMをベースにした無線通信⽅式の⼀種で、複数Userがサブキャリアを共有し、それぞれのUserにとって最も伝送効率のよいサブキャリアを割り当てる技術です。ざっくりいうと、通信の順番待ちが発生しない技術です。
たいしょん例えると、今まで1車線だった道路が、OFDMAは2車線になってスムーズに走れるようになったようなイメージです。
2つ目のデュアルバンドハイゲインアンテナ×2とビームフォーミング技術は、より電波を遠くに届かせるのに役立っています。
ビームフォーミングではWi-Fiに接続しているデバイスの場所や距離を検知して、それに見合った強さの電波を発信します。デバイスの環境に合わせて電波が届くので、従来の無線LANルーターを使うよりもWi-Fiが繋がりやすい状態になるのです。
たいしょんビームフォーミング対応機種の通信速度は、非対応機種より20％も速くなるとされています。
3つ目のIPv6 IPoE対応ですが、対応する光回線を利用すれば混雑の少ないより高速にインターネットを使用することが可能です。
IPv6 IPoEは、電話回線の時代からある通信方式をイーサネットに対応させたPPPoEと違い、イーサネットの利用を前提としています。
そのため、「生え抜き」という意味を込めて「ネイティブ方式」とも呼ばれることがあります。
| PPPoE | IPoE | |
| 接続可能なWebサイト | IPv4のみ | IPv6のみ |
|---|---|---|
| 通信速度 | △ | 〇 |
| ネットワーク輻輳 | × | 〇 |
たいしょん電話回線前提の方式から、純粋なインターネット接続専用規格になったイメージですね。
下記のリンクより、IPv6 IPoE対応のプロバイダーが確認できます。
たいしょん僕は楽天ひかりを使っていましたが、IPv6 IPoEだと100Mbps以上下りが速くなる印象です。
独自のメッシュ化技術、OneMesh™に対応
Archer AX23Vは、TP-Link独自のメッシュ化技術、「OneMesh™」に対応しています。
OneMeshとは、ルーターと中継器を1つの接続先にまとめて、ルーターが常に最適な接続先を選んでくれる技術です。
たいしょん従来の中継機はルーター本体と中継機で別々のSSIDが必要でしたが、それを1つにまとめられます。
OneMesh対応の中継機と組み合わせれば、より電波の範囲を広げることができます。
Wi-Fi6にも対応している中継機と組み合わせれば、Archer AX23Vの強みであるWi-Fi6の高速通信をそのまま活かすことができます。
たいしょんおすすめはRE705Xです。5GHz帯の最高速度が2404Mbpsと中継機の中では速い部類なので、高速通信ができるArcher AX23Vと相性がいいです。
ポチップ
TP-Link Tetherアプリで設定も簡単
TP-Link Archer AX23Vは、TP-Link Tetherアプリを使えば初期設定、端末の管理もかんたんに管理できます。
たいしょん僕がTP-Link製のルーターを手放せないのはこのアプリの存在と言っても過言じゃありません。
アプリの実際の画面はこんなイメージです。
視覚的に分かりやすく、接続中の機器がひと目で確認できるので重宝しています。
例えばAX23VにはLEDを消灯できる機能がありますが、これもアプリで簡単に設定できます。他社製のWi-Fiルーターでは、ブラウザからアクセスしないといけない、しかもスマートフォン対応していないメーカーも多いので、アプリで細かい部分も設定できるのはTP-Linkルーターの魅力であり強みですね。
安心の3年保証
Archer AX23Vに限らず、TP-Linkのルーターは3年間の保証がついています。
ルーターはほぼ毎日稼働するため故障リスクが高く、1年保証としているメーカーがほとんどです。
たいしょん保証の範囲は製品の購入価格の範囲内という条件がありますが、日本メーカーで3年間という保証期間を設けているルーターはほぼありません。
また、フリーダイヤルで窓口を設けているのも安心ですね。
固定電話:0120-095-156 (通話料無料)
携帯電話:0570-066-881 (有料ナビダイヤル)
※受付時間：平日9：00～18：00、土日祝10:00〜18:00（年末年始を除く）
TP-Link Archer AX23Vのデメリット
Archer AX23Vのデメリットは、IPv6使用の場合、利用できる機能に制限がかかることです。
以前他の機種で楽天ひかりのIPv6 IPoE接続を使用していましたが、IPv6を使用している場合Archer AX23Vでも同様に使用できなくなる機能があります。
- VPN機能
たいしょんただ、VPNは別のサービスを使っているので特に困ってはいないです。
TP-Link Archer AX23Vの電波範囲と速度の検証
では、ここからは実際にArcher AX23Vの通信速度、範囲を検証していきます。
- 使用端末：M1 Macbook Air（ごめんなさい検証のために一瞬トイレにも連れていきます）
- 大垣ケーブルテレビ（IPv4）1Gプラン使用
- 木造建築
- 混みやすい昼間の12時に計測
- fast.comで計測（https://fast.com/ja/）
- 同時接続：30台
今回は5GHz帯で検証しました。昼間の計測結果はこちらです。
| 場所 | 下り | 上り |
|---|---|---|
| 自室 | 462Mbps | 570Mbps |
| ルーターのある部屋 | 524Mbps | 580Mbps |
| トイレ | 210Mbps | 190Mbps |
たいしょんより性能の高いArcher AX3000と上りの数値は肉薄していました。
次に同じ条件でiPhone 14 Proでも検証してみました。結果はこちらです。
| 場所 | 下り | 上り |
|---|---|---|
| 自室 | 454Mbps | 520Mbps |
| ルーターのある部屋 | 460Mbps | 570Mbps |
| トイレ | 200Mbps | 160Mbps |
性能はエントリークラスなので特別通信速度が速いわけではありませんが、動画配信サービスで4Kの映画を観たり、ネットサーフィンをするには十分すぎる速度です。
たいしょん接続機器が30台前後で、速度よりも価格重視ならArcher AX23Vが最もおすすめです。
TP-Link Archer AX23Vのレビューまとめ
TP-Link Archer AX23Vは、人気のあるArcher AX23の性能はそのままに縦置き対応でスタイリッシュに、しかも価格も1,000円近く安いなどかなりコストパフォーマンスが高いルーターに仕上がっています。
たいしょんもし初めてWi-Fiルーターを購入される方は、まずAX23Vから始めると良いでしょう。
メリット
- 縦置き対応で文庫本サイズなので本棚に設置しやすい
- Wi-Fi6対応で高速な通信が可能
- 独自のメッシュ化技術、OneMesh™に対応
- 3年保証で長く使っても安心
- 実売5,000円台で買いやすい価格
デメリット
- IPv6使用の場合、利用できる機能に制限がかかる。
こんな方におすすめ
- 初めてWi-Fiルーターを購入される方。
- 今使っているルーターがWi-Fi6非対応で買い替えを考えている方。
- Wi-Fiに接続する機器が30台前後の方。
- 低コストで十分な速度のWi-Fiルーターが欲しい方。
たいしょん今から初めてWi-Fiルーターを購入される方なら、間違いなくArcher AX23Vをおすすめします！
ポチップ
- 縦置き対応で文庫本サイズなので本棚に設置しやすい
- Wi-Fi6対応で高速な通信が可能
- 独自のメッシュ化技術、OneMesh™に対応
- 3年保証で長く使っても安心
- 実売5,000円台で買いやすい価格
- IPv6使用の場合、利用できる機能に制限がかかる。
